2021年11月
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バーチャルで洪水マッピング訓練実施 フィリピン科学技術省

フィリピン科学技術省 (DOST)のICT-災害リスク軽減・管理セクションは、10月12日から14日にかけて、3日間のバーチャル洪水マッピング訓練を行った。

科学技術省のICT-災害リスク軽減・管理セクションは、科学技術省の地域事務所で初めて、同省の先端科学技術研究所が開発した洪水マッピング手法の使用に関するトレーニングを受けた。訓練では、先端科学技術研究所のリモートセンシングとデータサイエンスの専門家集団であるDATOS プロジェクト・ヘルプデスクの専門家が、同手法のプロセス、システム要件、技術について、講義、ディスカッション、実習を行った。

DATOSは、現在のコンピュータ技術を、地理情報システム、リモートセンシング、人工知能(AI)、データサイエンスの分野に応用し、災害リスク軽減のための地図や情報を提供している。その製品の一つに洪水マップがある。これは災害に見舞われた場所の潜在的な浸水地域と実際の浸水地域を示すことができる可視化ツールである。洪水マップを使うことで、政府やその他の関係者は、気象現象の危険性や影響を評価し、救助活動や復旧活動の指針とすることができる。

科学技術省のICT-災害リスク軽減・管理セクションによると、同地域事務所は今後、先端科学技術研究所が洪水災害時に地域内の洪水影響マップを作成することを支援する予定であるという。この地図を活用することで、第11次地域災害リスク軽減管理協議会の洪水関連災害に対する戦略立案と対応への貢献を図る。

ICT災害リスク軽減・管理セクションの構成員の一人、ジョン・パオロ・ボニエル(John Paolo Boniel)氏は、「私たちの次のステップは、地図を作成するための練習を重ねることで、学んだスキルを向上させることだ」とし、「国家機関や地方自治体、その他の利害関係者を含む第11次地域災害リスク軽減管理協議会にこれを導入し、活用してもらうことを目指している」と述べた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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