シンガポールのヘン・スイキャット(Heng Swee Keat)副首相(兼経済政策調整相、財務相)が10月13日、シンガポール防衛技術サミットで基調講演を行い、将来の防衛技術のためのキーシフトについて述べた。シンガポール首相府が発表した。
講演の中で、防衛部門の運営方法が再構築されることの重要性が高まっていることを指摘。今後数年間に防衛分野がどのように考え、活動していくかについて、4つの重要なシフトを行う必要があるということを示し、これを実現するための産業界とのパートナーシップの重要性を強調した。
4つのシフトの第1は 「双方向ストリートとしてのデュアルユース」で、拡大する民間企業の核心的な能力を十分に活用するために、防衛部門は新しい働き方を見つける必要性について言及した。
第2は非対称脅威の拡大で、テクノロジーの発展に伴うサイバーセキュリティの問題であり、ASEANの防衛施設間の情報共有と研究を促進するため、シンガポールに新たな機関が設立されることを紹介した。
第3は混乱に対する適応能力の構築で、パンデミックにより明らかになったロジスティクスの混乱を解消する適応的基盤整備の必要性について述べた。
第4は気候変動による破壊に対応するための方針で、防衛分野での燃料の切り替えなどさまざまな持続可能な活動計画を管理する機関の設立を紹介した。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部