2021年11月
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イノベーションサイクルの構築で副首相が基調講演 シンガポール

シンガポールのヘン・スイキャット(Heng Swee Keat)副首相(兼経済政策調整相、財務相)が10月15日、RIE Industry Day 2021で基調講演を行い、シンガポールにおけるイノベーションを促進するための指針を明らかにした。シンガポール首相府が発表した。 ヘン・スイキャット氏は講演の中で、長期的にイノベーションを起こし、世界において持続的な競争優位性を築くための決意を示した。

第1に、イノベーションをより広く普及させ、次の成功への原動力となるより多くのきっかけを作ることで好循環への起始点を増やす。そのための大企業による革新的プロジェクトの立ち上げや基礎研究とのコラボレーションを推奨するとともに、研究開発への投資と新たな研究センターの立ち上げを紹介した。

第2に、この原動力から起こったループを最大限に活用して、インパクトが最大になる分野でイノベーションを起こし、それがさらなるイノベーションにつながるようにする。そのためには、ニッチな分野の開発に集中し、ビジネスモデルを機敏に動かし、変化の激しい世界でより大きな行動を起こすことが重要と述べ、それに貢献する新しいデータインフラの構築を例として紹介した。

第3に、長い時間と資金が必要な変化を可能にするために、その原動力となるイノベーションの増強を目指す。そのために、政府が基礎研究にこれまで同様に積極的に投資を行うことを表明するとともにその意義を強調し、また大企業に知的財産や無形資産の積み上げを推奨し、世界的ビジネスの場でシンガポールが知的財産の活用などに重要な役割を担うための計画策定への決意を述べた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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