子供の視点から見た新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックを表現したマイ・コロナウイルス・ストーリーがワイルドタイプメディアグループから出版された。編纂者はレオ・イー・シン (Leo Yee Sin) 教授である。
AsianScientist - ロックダウンと学校閉鎖を引き起こしたパンデミックの中で、Asian Scientist Magazine 誌は、シンガポールの子供たちに何かを行うきっかけを与えようと、ヘルスケア・ヒーローを称えるアートコンペティションを開催した。子供たちはCOVID-19に対する気持ちを表現し、アートを通じて最前線の人々に感謝の気持ちを示した。
子供たちの作品は、国立感染症センター (NCID) の常務理事であるレオ・イー・シン 教授が編纂した児童書「マイ・コロナウイルス・ストーリー」 に収められ、いつでも見ることができる。そして、この本はウッドランズ地域図書館で、オング・イェ・クング(Ong Ye Kung) 保健相によって販売が開始された。
NCIDの常務理事であるレオ・イー・シン 教授とオング・イェ・クング大臣は本の発売にあたりステージに立ち、その場にいる聴衆とオンライン上の聴衆に向けてマイ・コロナウイルス・ストーリーを交代で読み上げた。
この本は4歳から12歳の学童期の子供たちを対象としており、子供たちの目から見たCOVID-19パンデミックの流れを詳しく表現し、その中で最前線にいる医療従事者の無私の貢献に敬意を表している。
「私は、COVID-19と戦う最前線の現場を目の当たりにしました。そして、私が目撃したことを子供たちの視点に変えてみてはどうかというインスピレーションがわきました。ウイルスを簡単に説明し、ウイルスが子供たちの生活に与えた影響について表現し、子供たちが前を見ることができるようにしようと思ったのです」とレオ教授は語った。
インドネシアの慈善団体であるタノト財団の支援を受けてワイルドタイプメディグループが発行したこの本には、コンペティションから厳選された21のイラストが含まれ、シンガポールのコロナウイルスとの戦いの中での個人の衛生、ワクチン接種、社会的責任などといった重要な概念を表現している。
本の発売時にアートコンペティションの参加作品を熱心に見つめるワイルドタイプメディアグループのCEO兼創設者であるジュリアナ・チャン(Juliana Chan) 博士とオング・イェ・クング大臣
ナショナルヘルスケアグループ (NHG) の教育研究担当グループ副CEOであるベンジャミン・シート (Benjamin Seet) 教授はアートコンペティションの審査員である。彼と他の審査員は、作品を展示するだけでなく、もっと多くのことを行うべきだと感じていると述べた。
「作品はシンプルかもしれませんが、ここにいる私たち全員と同じようにこのパンデミックの影響を受けた幼い子供たちの受け止め方と考え方を実際に伝えています」と彼は説明した。
ワイルドタイプメディアグループのCEO兼創設者であるジュリアナ・チャン博士は「私たちはこの本で、すべての子供たちを励まし、COVID-19との戦いの中で子供たちが自身の役割を果たすことができるよう、子供たちの声を広げているのです」と付け加えた。
チャン博士によれば、マイ・コロナウイルス・ストーリーは、子供たちに世界の現状について教えることができる貴重な教育教材としても役立つという。今まで約1,000部が印刷されており、現在、シンガポール国内では国立図書館に属する一部の公立図書館と小学校で読むことができる。
本の発売に際してオング大臣は「このパンデミックを経験することはコミュニティの努力であることを肝に銘じておくべきです。この本は公共心を表現しています。この本はまた、大人がパンデミックを乗り越えれば、子供たちには明るい未来があるという子供たちへの希望を表しています」と語った。