タイ国立科学技術開発庁(NSTDA)副総裁のリリー・ユールウィライチット(Lily Eurwilaichitr) 博士が第25回国連開発科学技術委員会(CSTD)のバイオエコノミー、循環経済、持続可能な開発のためのグリーン経済に関する関連イベントで、タイのBCGエノコミー(バイオ・循環型・グリーンを重視する新経済モデル)を紹介した。3月30日付発表。
タイ政府は国内の強固な農業活動、豊富な天然資源や生物資源そして地形の多様性といった強みを生かした持続可能な開発のための国家アジェンダとしてBCGモデルを宣言している。BCGモデルは、農業・食品、医療・健康、バイオエネルギー・バイオマテリアル・バイオケミカル、観光・創造経済の4つの産業に焦点を当てている。科学技術やイノベーションによってバリューチェーンの川上から川下までのプレイヤーの能力と競争力を強化することを目的とした取り組みであり、政策や法律・金融措置とも連動して進められている。
(提供:NSTDA)
国連貿易開発会議(UNCTAD)、タイ国連政府代表部、その他の国際機関による共催の本サイドイベントでは、日本の岡山大学副学長・理事の那須保友氏、英エディンパラ・ネピア大学教授のルカ・モーラ(Luca Mora)氏、ポルトガルのビジネス・アズ・ネイチャー社副社長のマリーズ・アルメイダ(Marise Almeida)氏、経済協力開発機構(OECD)科学技術政策アナリストのジム・フィルプ(Jim Philp)氏によるパネルディスカッションも行われ、グローバルな視点からの意見が述べられた。このサイドイベントには130名の聴衆が参加した。
CSTDでは毎年、科学・技術・開発に影響を与える問題について議論する政府間フォーラムを開催している。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部