2022年06月
トップ  > ASEAN科学技術ニュース> 2022年06月

脱炭素、エネルギー、サステナビリティ関連分野で研究協力協定を締結 シンガポール国立大学

シンガポール国立大学(NUS)は、スマートグリッド、クリーン電力、再生可能エネルギー、サステナビリティ関連技術の研究開発を強化するために、ケッペルインフラストラクチャ(Keppel Infrastructure)社と研究協力協定を締結した。4月20日付発表。

提携の一環として、NUSのケントブリッジ・キャンパスにケッペルインフラストラクチャ・NUS低炭素生活研究所の設立を予定している。この協定締結により、NUSの学生は教育やトレーニングの機会を得ることができ、スタートアップ、中小企業、研究者などが参加する、組織の垣根を越えたオープンコラボレーションが実現すると期待される。

スマートAC/DCハイブリッドマイクログリッド・プロジェクト(左上)など、ケッペルインフラストラクチャ・NUS低炭素生活研究所の取り組みのイメージ (提供:NUS)

この戦略的提携は、次の4つのプロジェクトを商用化に向けて加速させることを目指している。

  • 1. 太陽光発電などの再生可能エネルギー資源や電気自動車(EV)などの分散型エネルギー資源を、主要電力網に効率的に接続することを目指すスマートAC/DCハイブリッドマイクログリッドプロジェクト
  • 2. V2G技術(EVの電力を電力網に接続する技術)の向上を目指したEV充電戦略プロジェクト
  • 3. 次世代地域冷房ソリューションを提供するための革新的な地域冷却システムプロジェクト
  • 4. 二酸化炭素(CO2)の隔離とスケーラント除去のための海水淡水化前処理技術の実証実験プロジェクト

この提携についてケッペルインフラストラクチャ社 のCEOであるシンディ・リム(Cindy Lim)氏は「NUSとの提携により、革新的なエネルギー技術の商業展開をより加速させることができるでしょう」と述べた。NUSのチェン・ツハン(Chen Tsuhan)副学長も「本協定締結により、円滑なグリーン移行に向けた商業応用可能なソリューションを共同開発できることをうれしく思います」と語った。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

上へ戻る