2022年06月
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尿などの廃棄物から環境に優しいバイオセメントを作る方法を開発 シンガポール南洋理工大学

シンガポールの南洋理工大学(NTU)は5月13日、工業用カーバイドスラッジと尿という2つの廃棄物を原料として、環境に優しく持続可能なバイオセメントを作る方法を発見したと発表した。この研究は2月22日に科学誌 Journal of Environmental Chemical Engineering に掲載された。

NTUの土木環境工学部長であるChu Jian教授が率いる研究チームは、工業用カーバイドスラッジを酸で処理して水溶性カルシウムを生成した後、尿に含まれる尿素を加えることでセメント溶液とした。さらに最近を加え、尿素を分解させることで生じた炭酸イオンと水溶性カルシウムにより、硬い固体である炭酸カルシウムを作り出した。

(提供:NTU)

土や砂の中でこの反応を起こすと、炭酸カルシウムが周囲の粒子同士を結びつけ強度を高め、水の浸透を抑えることができる。そのため、このバイオセメントは建設や掘削に使う地盤の強化、海岸の侵食抑制、砂漠の侵食軽減、淡水貯水池建設などに費用対効果の高い材料となる可能性がある。また、常温で製造可能なため、従来のセメントよりエネルギーも二酸化炭素(CO2)排出量も少なく環境に優しいものとなっている。

「バイオセメントは従来のセメントに代わる持続可能で再生可能な材料で、地盤の処理が必要な場面において高いポテンシャルを発揮します。今回開発したバイオセメントは2種類の廃棄物を原料としての製造するため、長期的には製造コストを低減するだけでなく、廃棄物処理にかかるコストも削減できるでしょう」とChu教授は語った。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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