シンガポールの南洋理工大学(NTU)は5月18日、同国のサイバーセキュリティ庁(CSA)と共に、国立評価総合センター(NiCE)を発足させたと発表した。国家的なサイバーセキュリティの評価ニーズに応えるのが目的。
NiCEはNTUスマートキャンパスに設立され、シンガポール情報通信相兼スマートネイション構想担当相のジョセフィン・テオ(Josephine Teo)氏によって正式に発足が発表された。
このようなセンターは、東南アジアで初の設立であり、サイバーセキュリティの評価と認証のためのワンストップ施設として機能する。NiCEでは、産業界と研究機関の専門知識を結集し、シンガポールにおける製品評価と認証のための持続可能な学術・産業・政府エコシステムの開発を率先して行う。1,950万シンガポールドル(約18億円)を投じて設立されたこのセンターは、実践コミュニティの創出、研究エコシステムの開発、教育と人材育成の促進という3つの分野で業界をサポートする予定だ。
(提供:NTU)
CSAのサイバーセキュリティ担当委員兼最高経営責任者であるデビッド・コー(David Koh)氏は、「デジタルの未来に向かって前進するためには、新興技術が安全に設計されていることの保証が重要となります。本取り組みは、高等教育機関や産業界と協力してサイバーセキュリティ人材のパイプラインを構築し、ビジネスチャンスと雇用をもたらすサイバーセキュリティ生態系の構築を促進するというCSAの姿勢を明確にするものです」と述べ、センター設立の意義をアピールした。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部