フィリピン大学マニラ校国立衛生研究所国立テレヘルスセンターの研究チームは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者に見られるうつ病を検出するアプリを開発している。国営フィリピン通信社(PNA)が7月13日に伝えた。
(Anadolu photo 提供:PNA)
国立テレヘルスセンターのフランシス・サルミエント(Francis Sarmiento)氏が率いるこのプロジェクトは、フィリピン科学技術省フィリピン保健研究開発評議会(DOST-PCHRD)から1100万ペソ(約2600万円)の資金提供を受けている。
アプリの開発は今年2月からスタートし、年内を目処に完成を目指している。DOST-PCHRDのプロジェクトマネージャーであるレミュエル・ロサダ(Lemuel Lozada)氏は「アプリにはチャットボットが搭載されており、患者が自分の症状について相談することができます。うつ病の診断が目的ではなく、兆候を検出するためのものであり、悪化した場合は医師を紹介する仕組みです」と話す。
このアプリではそれ以外にも、
―などについて最新の情報が一覧できる。同氏は「こういった対処法を届けることで、患者の不安や抑うつの軽減につなげることができます」と説明した。
アプリの対象者は、入院の必要がなく、自宅等で療養する可能性が高いCOVID-19の軽症患者だ。一般公開されれば無料でダウンロードできる。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部