2022年10月
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黒ニンニクの食品イノベーションを推進―地域発展プログラムで フィリピン

フィリピン科学技術省(DOST)は、同省が主催する地域における研究開発のためのニッチセンター(NICER)プログラムから資金提供を受けた同国のマリアノ・マルコス州立大学(MMSU)附属ニンニク・その他の農産品センターによって、黒ニンニクの食品イノベーションが進められていることを明らかにした。9月5日付け。

黒いダイヤになることが期待される黒ニンニク (提供:DOST)

黒ニンニクは、ニンニクを高温多湿環境で数日間熱処理して作られる加工品で、栄養素を増幅させ、健康に役立つことが知られているため、健康志向が高い人に人気の食品である。同センターでは統合作物管理システムの開発、貯蔵プロセスの強化、黒ニンニク加工によるニンニクの有用性と収益性の向上、そしてバリューチェーン分析による地元ニンニクの競争力強化における主要戦略の決定といった取り組みにより、地域のニンニク産業の活性化を目指している。これらの取り組みにより、農家と加工業者では、3.8t/haから5t/haへの収獲量増加や、球根重量減少の低減(減少率50%から10%へ)、30%の収入増加が期待されている。

DOSTの国際協力担当次官補で研究開発担当次官室責任者のリア・J・ブエンディア(Leah J. Buendia)氏は「NICERプログラムは、地域の発展を支援するためのものです。このような持続可能なイノベーションプログラムを通じて、ニンニク農家、販売業者、地元企業など、国民の利益を支援し、国の経済発展に貢献したいと考えています」と述べた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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