シンガポールの南洋理工大学(NTU)は、同大学の研究者らが、人工知能(AI)によって提案される健康に関する予防的介入は、医療の専門家によって提案される場合と比較し、人々の信頼が得られにくいことを明らかにしたと発表した。9月6日付け。
(提供:NTU)
この予防的介入は、健康診断や予防接種を受けることや、体を動かす機会を増やすことなど、健康へのリスクを軽減させることを目的とした提案を指す。韓国において、モバイル上で健康管理アプリを使用する15,000人を調査したところ、AIが提示する予防的介入に人間の医療専門家の関与があることを加えると、その提案の受け入れられる度合いと有効性に改善が認められた。
ヘルスケアの分野において、より効率的にスクリーニング、診断、治療を行うためにAIを採用するようになってきているにもかかわらず、人間の専門家の関与が依然として重要であることが示唆された。
「今回明らかにされたことは、AI主導のより効果的な予防的介入の設計に役立つでしょう」と研究者らは説明する。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部