国営フィリピン通信社(PNA)は、バランガイヘルスワーカー(BHW)と呼ばれるボランティアが、子供と10代の若者の運動障害を事前に評価できるようにするモバイルアプリ「POWer」の運用開始に向けた準備と試験が、同国のケソン市で始まったと発表した。9月21日付け。
モバイルアプリ「POWer」
(提供:PNA)
POWerにはBHWが17歳までの人々の運動障害を特定するための質問表が含まれる。「アンケートの回答に基づいて運動障害に気が付いた場合は、レベル2の評価ツールを用いて患者の問題に関する情報を集めます。影響のある身体部分の写真を撮り、電子診療記録を作成します」と、プロジェクト役員のゲラルディン・リム(Geraldine Lim)氏は説明する。リハビリテーションの専門家が診療記録を受け取り、治療オプションおよび施設を推薦する。
質問は国連児童基金(ユニセフ)が開発した子供用の運動機能調査モジュールと粗大運動能力分類システムを翻訳したもので、以下のような質問が含まれる。
「POWerによるスクリーニングで陽性と判定された子どもには、体の形態異常または脳性まひの可能性があります」とリム氏は話す。プロジェクトは、フィリピン保健研究開発評議会から362万ペソの資金援助を受けている。追加の試験を行った後、2023年の2月に完成予定。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部