シンガポール科学技術研究庁(A*STAR)は、A*STARのシンガポール食品・バイオテクノロジー・イノベーション研究所(SIFBI)から独立したノバ(NOBA)社が開発した低カロリーの麺の商業化に関する独占ライセンス契約をハフニウム・ハファウェイ(Hafnium Hafaway)社と共に締結したことを発表した。9月14日付け。
ノバ社は、シンガポール国内外の食品メーカーに健康的な麺を提供することをミッションとしている。この度、アジア人がよく食べる黄色い麺と同様の味と食感を保ちながら、植物由来の原料を使用し、食物繊維も多く含む低カロリーの麺を開発した。開発を担当したのは、SIFBIのクリスチャニ・ジェヤクマール・ヘンリー(Christiani Jeyakumar Henry)教授が率いる研究チームだ。
ハフニウム・ハファウェイ社のパートナー兼エグゼクティブディレクターであるフランシス・タン(Francis Tan)氏はこのライセンス契約について、「弊社とA*STARの『ラボから市場へ』のパートナーシップをさらに発展させたものです。アジアでは糖尿病や肥満などの健康問題が増加しており、市場では、より健康的な選択肢を提供することが重要です」と語った。
さらに、SIFBIのエグゼクティブディレクターであるヘーゼル・クー(Hazel Khoo)博士は「本事例のように、アジアの消費者の味覚に合った健康食品開発に、SIFBIは研究開発能力とパートナーシップで貢献をしています。健康食品に対する世界的な需要の高まりからも、健康的で革新的な食品を開発することで、私たちはフードテックの展望に大きく関わることができると考えています。消費者の健康増進を実現するためにも、官民協働をさらに進めることを期待しています」と述べた。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部