2023年01月
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10万人の健康状態を追跡、新たな疾病予防法発見へ「SG100K研究」を開始 シンガポール

シンガポールの南洋理工大学(NTU)は、同大学リーコンチアン医科大学(LKCMedicine)がシンガポールの他の医療機関と共同で、今後数十年にわたり10万人のシンガポール人を対象とした包括的集団衛生調査「SG100K研究」を開始したことを発表した。

シンガポールのオン・イエクン保健相(右から4人目)ら関係者
(提供:NTU)

SG100K研究は、シンガポールで広く見られる糖尿病、高血圧、がんなどの疾病に関する社会、環境、ライフスタイル、遺伝要因を特定することを目的に行われる。急速な高齢化が進むシンガポールにおいて、人々の健康増進や増加する医療費の削減に効果を発揮することが期待されている。また、欧米人とアジア人では健康リスクに大きな違いがあることが知られている中、SG100K研究はシンガポール人や他のアジア人の慢性疾患を予測・予防するプレシジョン・メディシン(精密医療)による優れたツール開発への道を切り開くことも期待される。

シンガポールのオン・イエクン保健相は、この試みを支援するために、SG100K研究を公式に発表し、自身も研究の参加者となることを表明した。

2022年12月16日付け発表。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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