シンガポールの南洋理工大学(NTU)は2月16日、同大学の研究者が率いる国際チームが、伸縮性が求められるデバイスのモジュール間を簡単かつ迅速に機械的・電気的に接続することができるユニバーサルコネクターを開発したことを発表した。研究成果は学術誌 Nature に掲載された。
ソフトロボットやウェアラブルヘルスケア機器などの伸縮性が求められるデバイスは、柔らかいもの、硬いもの、カプセルに入ったものなど、材料特性の異なる複数のモジュールによって組み立てられている。しかし、モジュール間の接続に使用されている市販の接着剤は変形によって機械的・電気的信号が伝わらなかったり、簡単に壊れたりするという問題があった。
NTUが率いる研究チームは、伸縮自在なデバイスの組み立てを容易にするユニバーサルコネクターとしてBINDインターフェース(二相ナノ分散インターフェース)を開発した。このコネクターを使うと、押し付けるだけで機械的・電気的にモジュール間が接続され、優れた性能を発揮することができることから、レゴの構造物を作るように簡単に高性能な伸縮性デバイスを組み立てることが可能となる。
この新しいコネクターを用いた電子モジュール接続方法は、将来の伸縮性デバイス組み立ての基礎となり、生産者が設計に従って部品を、まさにレゴのように簡単に組み立てて使うことができるようになると期待される。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部