オーストラリア政府が出資するベトナム支援プログラムであるAus4Innovationは3月17日、人工知能(AI)を用いて、緑内障のスクリーニングと治療をする際に眼科医をサポートするソフトウェアソリューションEyeDrについて報告した。
(提供:Aus4Innovation)
医療現場においてAIは、データ分析や事務作業の面で医療スタッフに利便性をもたらしている。さらに診断プロセスをAIで支援することで、治療全体の効率向上にもつながっている。そのため、ヘルスケア業界ではAIを活用した新たな方法の開発が進められている。
EyeDrは、眼科医による緑内障のスクリーニングと治療を支援するAIを応用したソフトウェアソリューションだ。緑内障は、目と脳をつなぐ視神経が損傷する一般的な疾患だ。緑内障の診断方法の1つとして視神経をスキャンして調べる方法がある。EyeDrは、視神経のカラー画像から、早期に診断・治療しなければ視力を失う可能性がある緑内障の兆候を特定することができる。さらに、スキャン画像上で緑内障の病変をシミュレーションすることで、その後の治療に役立てることが可能となった。
Aus4InnovationはベトナムのAI分野における最先端の研究開発のためのイベントであるベトナムAIデイ(AI4VN)の枠組みでEyeDrに資金を提供している。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部