オーストラリア政府が出資するベトナム支援プログラムであるAus4Innovationは3月17日、機械学習を活用した乳がんの放射線診断プラットフォームVIETRADを紹介し、ベトナムのハノイ、フエダナン、ホーチミンの病院で、乳がん患者や検診希望者が利用できることを発表した。

VIETRADは機械学習を使って乳がんの放射線診断を検査、監視、改善するオンラインプラットフォームだ。Aus4Innovationプログラムの助成を受けて、オーストラリアのシドニー大学とベトナムの保健医療戦略政策研究所が共同で開発を進めてきた。2021年にベトナム南部の産婦人科を専門とする同国有数の医療センターであるフンブオン病院に導入された。導入以降、乳がん科の医師のトレーニングツールとなり、放射線診断能力を評価する国際的なベンチマークともなっている。VIETRADのトレーニングを受けた医師は、マンモグラフィーにおいて80～90%の精度で異常を診断できたことが報告されている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部