オーストラリア政府が出資するベトナム支援プログラムであるAus4Innovationは3月17日、健康状態のモニタリングとサポートのための統合AI支援システムVAIPEについて紹介した。

VAIPEはユーザーの健康関連データの収集、管理、分析を支援するAI支援システムだ。スマートフォンのカメラを使ってさまざまなデータを取得する事ができる。ベトナム仕様のデータやリアルタイムデータも利用することができ、ユーザーのヘルスケアに便利な機能を提供することが期待されている。また、従来の同種のアプリやプラットフォームにはなかった、処方箋の認識、薬の検出、心電図の評価などの高度な機能が備えている。さらに、分析結果や予測結果は視覚化され、服薬スケジュールのリマインドや早期疾病リスクの警告など、ユーザーの健康管理をサポートする機能もある。

VAIPEはベトナムのVin大学、ハノイ工科大学(HUST)、米国のマサチューセッツ州立大学ボストン校(UMass Boston)、南フロリダ大学(USF)からなるVinIFから出資を受けたプロジェクトだ。ベトナムの人工知能(AI)分野における最先端の研究開発のためのイベントであるベトナムAIデイ(AI4VN)2022において、AIコミュニティと専門家によって最も多い投票数を獲得したプロジェクトとなり、独創的なアイデア、競合製品に対する進歩性、潜在的な効率性、ユーザーにもたらすインパクトが評価されてAI Awardを受賞した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部