タイ国立科学技術開発機構(NSTDA)は3月27日、タイの国民皆保険制度(UHC)を支えるイノベーション創出に関して、国民医療保障機構(NHSO)と了解覚書(MoU)を締結したと発表した。
(出典:NSTDA)
MoUでは初期段階で以下の5つの課題に焦点を当てている。
この提携の下、NHSOは、研究開発を必要とする緊急課題の特定、データへのアクセスのサポートと提供、ITおよび医療機器ソリューションの共同作成と実装のためのリソース提供を支援する予定だ。
NHSO事務局長のジェイドジ・タマタチャリー(Jadej Thammatacharee)博士は、「今回の連携はUHCを大きく強化し、すべての加入者の健康保障を実現するでしょう。NSTDAとNHSOは、A-MED Telehealth(遠隔医療サービスシステム)を電子診療報酬申請や苦情管理システムに拡大し、UHCのサービスや管理を改善するために徹底的な分析を行いました。その結果、焦点を当てる5分野にたどり着きました」と述べた。
NSTDA会長のスキット・リンピジュムノン(Sukit Limpijumnong)博士は、「NSTDAは専門性を発揮して、UHCをサポートする革新的なソリューションを生み出すことができます。科学、技術、イノベーション、特にデジタル技術とAIの力を発揮し、国民に生活の質の向上とより良い医療サービスをもたらすでしょう」と締めくくった。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部