フィリピン科学技術省(DOST)は、ハーブやその他の作物の生産を促進するために、ブラカン州の7名に対して温室付きの垂直水耕栽培システムを提供した。国営フィリピン通信社(PNA)が4月12日に伝えた。
垂直水耕栽培システム
(出典:PNA)
DOSTのジュリアス・セザール・シカット(Julius Cesar Sicat)地域局長は、「DOSTは、ハーブやその他の作物の栽培に役立つスマート農業技術の導入を目指しています。今回導入した温室付きの垂直水耕栽培システムは土を使わず、水が循環する原理で、食卓にも地球にも優しく、食料安全保障に大きく貢献することができます」と指摘。そのうえで「重金属や微生物の影響を受けることがなく、生薬や他の作物の生産を促進することができます。水効率もよく、場所を取らないため、生産者にさまざまな可能性を提供するでしょう」と述べた。
シカット氏によると、導入先は、アンガト市のスタ・クルーズ農家組合、プリラン町のブラカン自然農家組合(BANAFAR)、サンミゲル市のバラオン野菜農家組合、サンホセデモンテ市の聖フランシス騎士団農家組合、マロロス市のサンパブロ地方自治体、ブラカン町のティービグ地方自治体、ノーザガライ市のサンロレンソ地方自治体だ。
プロジェクトの持続可能性を確保するために、DOSTは垂直水耕栽培システムの操作とメンテナンスに関する技術トレーニングを開催した。このプロジェクトは、DOST-III Expanded Implementation of Community Empowerment through Science and Technology(CEST)programからの助成のもと推進されている。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部