タイ国立科学技術開発機構(NSTDA)は6月6日、タイのBCG-NAGAベルトロードプロジェクトから生まれたもち米のイノベーションなどが、ルーマニアのイアシで5月11日〜13日に開催された第15回ヨーロッパ創造性と革新の展示(EUROINVENT2023)で13の賞を受賞したことを発表した。
(出典:NSTDA)
BCG-NAGAベルトロードプロジェクトアドバイザーのカンヤナット・シリトゥンヤ(Kanyanat Sirithunya)博士は、ラジャマンガラ工科大学のスラフォン・チャイウォンサ(Suraphon Chaiwongsa)博士とマノック・クンパナライサティット(Manoch Kumpanalaisatit)氏とともに、タイイノベーション・発明促進協会(ATIP)の支援を受けて、イベントでもち米イノベーションを発表する研究チームを率いた。
今回受賞したイノベーションは、分子ガストロノミーレシピ用黒米パールパウダー、グリーンライス粉とヘルシーでエコフレンドリーなコオロギバーガーの3種だ。
分子ガストロノミーレシピ用黒米パールパウダーは、液体から薄い膜を持つ半固体の球体を作る球体化技術用に設計されたプレミックスパウダーだ。タイ原産の黒米から作られているこのパウダーは、低糖質、グルテンフリーで、アントシアニン、ガンマオリザノール、ビタミンB、ビタミンE、食物繊維が豊富だ。
グリーンライス粉はカオマオと呼ばれる香りの良い若い扁平なもち米から作られている。遺伝子組換えではなく、グルテンフリーで、天然の緑色色素であるクロロフィルを含むほか、ガンマオリザノール、ガンマアミノ酪酸(GABA)、フェノール化合物、ベータカロテン、トコフェノールを豊富に含んでいる。
ヘルシーでエコフレンドリーなコオロギバーガーは、ブルースティッキーライスバンズとコオロギパティで作られた冷凍タイ風バーガーだ。青いもち米のバンズは、バタフライピーの花のエキスで着色されており、コオロギは持続可能なタンパク質だ。バーガーは低血糖で生理活性物質が多く含まれている。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部