2023年07月
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デジタル金融技術の博士課程教育を強化―政府系投資ファンドと協力 シンガポール

シンガポール国立大学(NUS)傘下の研究機関アジア・デジタル・ファイナンス研究所(AIDF)が、シンガポール政府系投資ファンドGICと協力し、デジタル金融技術(DFT)の博士号取得者を育成する産業共同教育スキームに関する合意書に調印した。6月23日付け発表。

ドゥアン・ジンチュアン(Duan Jin-Chuan)教授(左)ら
(提供:NUS)

急成長しているシンガポールの金融業界をサポートするため、質の高い研究人材と能力の強固なエコシステムを構築する重要性が高まっている。合意したこのスキームでは、DFTの最先端研究に取り組む2人の博士課程学生に資金を提供し、AIDFの学識経験者とGICの業界実務家が共同で指導する。2023年8月に開始され、DFTの研究を進めるNUSの博士課程学生の教育と訓練を強化し、産業界の専門家へのアクセスを提供することで学習経験を豊かにし、学生が将来成功するために必要な実践的な知識とスキルを身につけることが目的だという。

AIDFのエグゼクティブ・ディレクターであるドゥアン・ジンチュアン(Duan Jin-Chuan)教授は「産業共同教育スキームにおける戦略的パートナーとしてGICを迎えることができ大変うれしく思います。このパートナーシップにより、私たちは博士課程の学生に最新の産業界の見識と知識を身につけさせ、DFT領域における研究能力を高めることができます」と語った。

GICのインベストメント・インサイト・グループのディレクターであるラジェッシュ・クリシュナマチャリ(Rajesh Krishnamachari)博士は「先端技術とアナリティクスの分野はGICにとって重要であり、近年急速な発展を遂げている分野です。デジタル・ファイナンスにおける人工知能(AI)の活用は、私たちのような機関投資家にとって関連性が高く、AIDFとNUSが協力して次世代の才能を育成し、この研究分野を発展させることを楽しみにしています」と述べた。また、シンガポール金融管理局のチーフ・フィンテック・オフィサーでAIDF運営委員会の共同議長のソプネンドゥ・モハンティ(Sopnendu Mohanty)氏は「シンガポールのFinTechエコシステムの基盤の1つは産学連携です。GIC、NUS、AIDFのパートナーシップを祝福しています」と歓迎した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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