東南アジア諸国連合(ASEAN)は2023年、インドネシアを議長国とし、「成長の中心地」というテーマに向けてさまざまな議論を進めている。そうした中、第59回ASEAN 標準化・品質管理諮問評議会(ACCSQ)会議が6月13日から4日間、ジョグジャカルタで開催された。インドネシアのポータルサイトPortal Informasi Indonesiaが6月14日に伝えた。
ACCSQは、インドネシアの国家標準化庁(BSN)の主催で開催された。同会議では、標準化と適合性評価の分野において、ASEANで多くの取り組みが合意されていることが紹介された。電子機器から化粧品に至るまで、さまざまな製品について域内での製品受け入れ協定が結ばれており、医療機器や自動車製品もこれに続く予定である。
BSNのクク・S・アハマド(Kukuh S. Achmad)長官は、この分野において取り組むべきことはまだ多くあると考えている。その中には、電子・電気機器分野合同委員会(JSC EEE)の行動計画がある。同委員会では、適合性評価機関(CAB)が発行した試験報告書および認証書に関して、それらを利用したEEE分野の地域貿易のマッピングを目的とした調査を行っている。
ASEANでは、持続可能なエネルギー、デジタルトランスフォーメーション(DX)、健康構築などG20フォーラムで議論された複数の問題についても取り組む必要がある。BSNは「持続可能な開発目標(SDGs)の実施支援のためのASEAN調和基準ロードマップ」を作成しており、これはインドネシアがASEAN議長国任期中に完成を目指す16の優先経済成果物(PEDs)の1つとして位置づけられている。この基準は、特に発展途上国が世界レベルで競争するために、製品の品質を確保するという意味で重要である。規格と規格に対応する試験所での試験結果の相互受け入れはASEANにおいて競争力のある製品の保証につながる。
クク氏は「BSNは持続可能な資源と環境保護を維持しながら、コスト効率の高い生産を行います。ASEAN地域における貿易の生産性向上の支援が期待できるPEDsの完成に尽力しています」と語った。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部