フィリピン科学技術省(DOST)は8月10日、傘下の科学教育研究所(DOST-SEI)が、科学技術人材育成(STHRD)の一環であるマラウィ復興プログラムの新たな参加者29名を発表したことを伝えた。
このプログラムは、2017年のマラウィ包囲戦で武力紛争の影響を受けた、または地域社会から避難した、科学、技術、工学、数学(STEM)コースに在籍する有資格の2年生に支給される奨学金プログラムである。マラウィ包囲戦後の若者の希望を向上させる目的で、奨学金を利用する資格者は、2022~2023年度第1学期から、毎月7,000フィリピンペソの奨学金、年度あたり10,000フィリピンペソの教材費または接続費などの特典を享受できる。奨学生は、さかのぼって最大4年間奨学金の恩恵を受けることができる。
DOST-SEI所長のジョゼット・ビヨ(Josette Biyo)博士は、「STEMは今日、私たちが抱えているさまざまな社会問題の解決策を生み出すことができると信じています。したがって、マラウィ復興プログラムを行う限り、すべての学生がSTEMの重要なキャリアを追求し、マラウィの復興に貢献する機会をつかむことを奨励します」と述べた。
学位プログラムを修了した奨学生は、奨学金を享受した年数に相当する期間、国内、理想的には地元の地域で、それぞれの専門分野で働くことになる。マラウィ復興プログラムは、2017年のマラウィ包囲戦後、マラウィ市の人的・社会的インフラを再建するための同省の対応の1つである。2018年以降、同プログラムは学部・大学院レベルの科学・技術・工学・数学(STEM)コースに在籍するマラウィの学生に奨学金を支給しており、すでに369人の学士号取得者、14人の修士課程修了者、4人の博士号取得者を輩出している。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部