タイ国立科学技術開発機構(NSTDA)は8月31日、タイの人材・制度開発・研究イノベーションに関するプログラム管理ユニット(PMU-B)から支援を受け、欧州委員会(EC)の運用する研究者支援サービスEURAXESSと共同で、ASEAN BCGエノコミー(バイオ・循環型・グリーンを重視する新経済モデル)研究者育成プログラム2023のフェーズ2を成功裏に終了したことを公表した。
ASEAN BCG研究者育成プログラム2023は2フェーズで開催され、才能の育成、研究者スキルの強化、持続可能な開発の促進に対するNSTDAの献身を示すものとなった。
フェーズ1は2023年2月から4月にかけて一連のウェビナーとして実施され、ASEANの博士研究員や、BCGモデルに関わり科学的スキルを伸ばしたいと考える人々が参加した。ウェビナーは、クリティカルシンキング、サイエンスコミュニケーション、ネットワーキングなどのスキルを形成することでフェーズ2へとつなげるものだった。
(出典:いずれもNSTDA)
フェーズ2のワークショップには、フェーズ1参加者の中からASEAN BCGネットワーク委員会が選抜した30名のASEANの優秀な研究者が参加した。ワークショップは2023年7月10日から14日まで、BCGモデルと持続可能な開発の原則に沿った研究資金調達プロポーザルを作成するための専門知識を身につけることを目的に、タイのセンチュリーパークホテルバンコクで開催された。参加者は経験豊富なメンターの指導を受け、資金調達、プロポーザルの作製、サイエンスコミュニケーションスキルの向上などプロジェクトのリーダーシップに関わる内容を学んだ。
プログラムには、NSTDAの施設や研究所の視察も含まれ、ASEANの研究者とNSTDAの専門家との交流により将来の共同研究や資源共有にもつながるものとなった。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部