シンガポールの南洋理工大学(NTU)リーコンチアン医科大学(LKCMedicine)が、アジア人の呼吸器疾患に関する臨床と知識のギャップを埋めることを目的に呼吸器疾患研究センター(TARIPH)を設立した。9月20日付発表。
(出典:NTU)
センター設立は、シンガポールのヘン・スイキャット(Heng Swee Keat)副首相兼経済政策調整相により発表された。新たなエビデンスによると、非アジア人集団に由来する呼吸器疾患に対する現在の治療法は、環境、遺伝、代謝、文化的信念の違いにより、アジア人患者には有効でないことが示されている。TARIPHは、46の国内外の組織、500人以上の医師、科学者、産業界のパートナー、政策立案者、患者を集め、アジア人の肺疾患に関する革新的な研究を行う予定だ。
TARIPHには、呼吸器医学研究のためのシンガポール初の患者パネルがある。呼吸器疾患患者が研究パートナーとして参加し、患者や患者仲間にとって何が重要かについて、研究デザイン、方向性、実施を形成する手助けをすることで、アジア患者のニーズに対する理解を深めることに貢献していく。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部