2023年11月
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基礎研究シンポ「医学と薬学の進歩へ未開発の環境ソースの探求」を開催 フィリピン

フィリピン科学技術省(DOST)は、傘下のフィリピン研究会議(NRCP)が、第7回年次基礎研究シンポジウムを開催したことを発表した。10月31日付。

第7回年次基礎研究シンポジウムの様子=2023年10月19日
(出典:DOST)

イベントは「医学と薬学の進歩へ未開発の希少な環境ソースの探求」をテーマとし、フィリピン大学ロスバニョス校、ディリマン校、セブ校を中心とするさまざまな大学の学術関係者による研究発表が行われた。フィリピンのレナート・ソリダム(Renato Solidum Jr.)科学技術相は、「このシンポジウムは、科学者や専門家を動員するための重要なプラットフォームとして機能しています」と述べた。

DOST-NRCP総裁のレスリー・ミッシェル・M・ダルマシオ(Leslie Michelle M. Dalmacio)博士は、「私たちは、研究と探求を通じて、地域社会の幸福を向上させる潜在的な自然療法や治療法を発見したいと願っています。研究者たちが研究成果を共有し、有意義な議論を交わす場を提供することで、将来の発見のための基礎を築いているのです」と語った。

シンポジウムでは、DOSTとNRCPから資金提供を受けた、医学、薬学的未利用資源に関連するさまざまな発表が行われた。人間と家畜の両方における抗生物質の過剰使用から生まれた薬剤耐性(AMR)を克服することの重要性と課題に関して議論が行われ、研究者たちは新しい抗菌薬のほとんどについてこの国の天然資源、特に洞窟、山、泉で見つけることができる点に注目した。

「AMR菌の増加を目の当たりにして、新しい有効な抗菌薬の発見が急務となっています。幸いフィリピンは豊かな自然に恵まれています。そこから見つかるであろう新しい抗菌薬は、抗菌剤耐性との闘いにおけるゲーム・チェンジャーとなり得るのです」と、NRCP薬学部門のリシェル・アン・M・マナロ・カバリナン(Richelle Ann M. Manalo-Cabalinan)氏は語った。

NRCP事務局長のベルナルド・N・セペダ(Bernardo N. Sepeda)博士は、「本日の基礎研究シンポジウムは、単なる学術的な事業ではなく、一般市民、特に若者の科学に対する情熱に火をつける機会です。私たちDOST-NRCPは、このようなプラットフォームを通じて知識の普及に努めています」と表明した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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