2023年12月
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有害ガスの検知に寄与、強力な中赤外レーザー発生装置を開発 シンガポール

シンガポールの南洋理工大学(NTU)の研究者らが、微量の汚染物質や有害ガスを迅速かつ正確に探知する装置の開発に向け、強力で超高速のレーザーを発生させる新しい方法を開発した。11月7日付発表。研究成果は、学術誌Laser & Photonics Reviewsに掲載された。

(出典:NTU)

中赤外域の不可視光で構成されるレーザーを使用することで有害ガスを数分で識別することができる。しかし、微量の物質を安全に検出するためには非常に高感度である必要があり、使用されるレーザーが強力・超高速であることが求められる。しかしながら、このようなレーザーの生成には欠点があり、レーザーの使用が実験室に限定される場合がある。

NTUのチャン・ウォンクン(Chang Wonkeun)助教らが考案した新しい方法では、中空コアと特別に調整されたサブ構造を持つ光ファイバを使用することで、明るく超高速の中赤外レーザーを生成することが可能だ。このレーザーを現場の機器に使用することで、未知の微量物質をその場で特定できる可能性があるという。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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