フィリピン科学技術省(DOST)は、同国のイロイロ市のイロイロ・コンベンションセンターで国内最大の科学・技術・イノベーション週間(NSTW)の祭典を開催したことを発表した。11月23日付。
(出典:DOST)
DOSTが主導するNSTWがマニラ首都圏以外で開催されるのは今回が初めて。フィリピンのレナート・ソリダム(Renato Solidum Jr.)科学技術相は、「今年のNSTWをイロイロ市で開催することは、DOSTが包括的な開発を促進し、いかに社会全体のアプローチを重視し、優先しているかを示しています。特に農村部の人々の生活とキャリアの機会を増やすとともに、ブルーエコノミーを促進することを目的としています」と語っている。
ブルーエコノミーは2021年にDOST-National Academy of Science and Technologyが作成したPagtanaw 2050における12の主要事業分野の1つである。この枠組みのもとで、DOSTは海洋資源の保護、保全、持続可能な利用を確保するためのプログラムの開発、波力エネルギーのような代替電源の利用、漁業部門や造船業における生計機会の創出、海洋生態系のバランスの維持、持続可能な開発のための実行可能なエコツーリズムプロジェクトの推進など関連する取り組みに積極的な役割を果たすとしている。
DOSTのマリドン・O・サハグン(Maridon O. Sahagun)次官は、「NSTWを地方で開催することで、科学、技術、イノベーションに関する学習体験が高まります。特にイロイロ市の魅力的な景色や音に浸りながら、貴重な情報で心を豊かにすることができます」と語った。イロイロ市のジェリー・トレニャス市長は「NSTWを通じて、私たちは社会経済の発展や、繁栄し進歩する地域社会を実現するために、科学、技術、イノベーションが果たす重要な役割を大いに認識し、取り入れています」と開催の意義を語った。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部