オーストラリア政府が出資するベトナム支援プログラムであるAus4Innovationは、オーストラリアの科学技術省の主催で「グリーン・イノベーションの促進ー2030年までにベトナムにおける持続可能な開発目標を実現する鍵」が開催されたことを発表した。11月22日付。
パネルディスカッションの様子
Aus4Innovationプログラムは、この5年間でベトナムのグリーン成長に貢献する多くの取り組みや技術に資金を提供し、促進してきた。これらの革新的なソリューションは、環境問題の解決や地域社会の持続可能なビジネスモデルの構築に役立っている。
イベントには、ベトナムのグリーン・イノベーションを促進するための方策を共同で考えるために、知識人、各省庁、地方自治体、企業の代表者が一堂に会した。オープニングスピーチには、オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)参事官兼Aus4Innvationプログラム・ディレクターのキム・ウインブッシュ(Kim Wimbush)博士が登壇した。
CSIROのアンディ・ホール(Andy Hall)博士は、「グリーン・イノベーションは社会的・政治的プロジェクトです。企業、社会、研究開発、政策、金融機関が一体となったエコシステムが構築されて初めて成功します」とコメントした。また、パネルディスカッションにも参加し、グリーン・イノベーションの推進におけるオーストラリアの経験を披露した。
イベントでは、Aus4Innovationプログラムが資金を提供し、オーストラリアのウェスタンシドニー大学とベトナムのホーチミン市第二水産養殖研究所が実施したプロジェクトもケーススタディとして紹介された。このプロジェクトは、ナマズ加工産業から出る副産物をすべてリサイクルし、手頃な高付加価値の魚粉に変えるという循環型経済モデルの開発に成功し、環境と養殖業者の双方に利益をもたらしている。
ワークショップの様子
(出典:いずれもAus4Innovation)
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部