2024年01月
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英インペリアル・カレッジと医療サイバーセキュリティで提携 シンガポールにセンター開設

シンガポールの南洋理工大学(NTU)は1月8日、英国との協力関係を強化するため、英国のインペリアル・カレッジ・ロンドン(ICL)にとって初となる海外研究・イノベーションセンターをシンガポールに開設したと発表した。

新しいセンターの発表をする両国の関係者
(出典:NTU)

このセンターは、NTUとICLの長く続いている戦略的提携を基盤とし、科学の新しいブレークスルーや東南アジアでの商業化の拡大を加速することを目指す。センターで行われる最初の研究プロジェクトは、医療機器および健康データのセキュリティ向上を目的とした大規模な助成金プロジェクトIN-CYPHERだ。

シンガポール国立研究財団(NRF)から4年間で2,000万シンガポールドルの助成金を得て、ペースメーカーなどの埋め込み型アクティブデバイスを保護し、接続されたウェアラブルやヘルスケアシステムのデータ保護を確保するためのより良い方法を開発する。

このプロジェクトでは、ICLの知見を活用することで、新興分野における研究と資金提供を強化し、シンガポールを医療におけるサイバーセキュリティとAIの世界的リーダーにすることを目指している。医療技術が進歩し、より多くの個人データが収集・保管される中で、個人データの盗難や医療機器の運用ミスに関するリスクと脅威に対するセキュリティ上の懸念を解消する。この研究が、連続血糖モニターやスマートな電子スキンパッチ、アクティビティモニターといったデバイスへの応用が期待されている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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