2024年03月
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ソフト・エレクトロニクス開発に特化、パイロットラボを設立 シンガポール

シンガポールの南洋理工大学(NTU)は2月14日、ソフト・エレクトロニクスの開発に特化したハイテク・パイロット・ラボを設立したことを発表した。

このラボでは、ロボットや電子機器を制御するため、皮膚や筋肉、臓器から生体電気信号を検出し、それらの信号を送信する超薄型で伸縮可能な電子機器を迅速に試作することができる。ここで製作されたスマートセンサーを手足や頭部に取り付けると、筋肉の動きや生体信号を利用してロボット義肢や機械、電動車椅子を操作することが可能となる。その他の用途としては、心臓のような臓器に巻く薄膜センサーや作物の生育や病気をモニターする植物センサー、食品の鮮度を知ることで食品の安全性を高める食品包装センサーなどがある。

NTUの研究者が開発した革新的なソフト・エレクトロニクスは、特別に設計されたソフトマテリアルと市販のハードウェアを組み合わせて学内で製造する。この分野のパイオニアであるチェン・シャオドン(Chen Xiaodong)教授は、特許を50件以上所有し、2021年にシンガポールの権威ある大統領科学賞を受賞した経歴を持っている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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