2024年04月
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サルモネラ菌感染者、2023年は13000人に増加 フィリピン

フィリピン科学技術省(DOST)は、研究者から提供されたデータから、フィリピンのサルモネラ菌の症例が、2022年の9,000件から2023年には13,000件へ増加したと発表した。国営フィリピン通信社(PNA)が3月4日に伝えた。

(File photo courtesy of the Negros Oriental Provincial Police Office)
(出典:PNA)

DOSTのホーマー・パンチュア(Homer Pantua)氏は、テレビ出演し、当局は公衆衛生上の懸念に迅速に対処する必要があるとし、「世界では8,300万件の症例があります。フィリピンでは2022年のサルモネラ菌の症例数は9,000件でしたが、2023年1~8月にかけて42%増加しました」と説明した。

サルモネラ菌は人や動物の糞便から感染する。人間のサルモネラ症は、食中毒によって胃腸障害や発熱、腹痛を引き起こす。一方、動物では家畜のサルモネラ症により生産性が低下する。パンチュア氏によれば、サルモネラ菌は生卵や生肉、あるいはそれらの加熱不足から発生する可能性があり、適切に処理されていない肉や汚染された肉もサルモネラ菌を増殖させる恐れがあるという。

「研究者として私たちが取り組んでいるのは、生産者や研究機関との連携です。今、私たちは、バタンガス卵生産者協同組合(BEPCO)と協力して、卵のサルモネラ菌の原因を調べています。消費者に安全で高品質な卵を提供することに真剣に取り組んでいます」とパンチュア氏は述べた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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