ベトナム情報通信省(MIC)は、第5世代移動通信システム(5G)ネットワークの周波数オークションが実施されたと発表した。3月28日付け。
オークションの実施は健全な競争による市場メカニズムで運営されることを目指すベトナム電気通信業界にとって、画期的な出来事となった。ベトナムでは、2020年7月1日に電波法が施行されて以降、電波法に基づき、経済価値の高い波長帯や供給不足の波長帯の免許は、競争入札やオークションに基づいて通信事業者に免許が付与されている。その際にどの波長帯を扱うかについては首相が決定する。
ベトナム無線電子協会のドアン・クアン・ホアン(Doan Quang Hoan)副会長は、5Gを商用化するために国は、通信事業者がネットワークを構築しサービスを提供できるように、波長帯使用の免許を出すことが必要で、事業者への免許の付与はオークションによる透明性の高いプロセスを踏むべきだと述べている。3月8日には、B1波長帯ブロック(2500-2600MHz)のオークションが開催され、ベトナムの通信事業者であるベトテル(Viettel)が落札した。
グエン・マイン・フン(Nguyen Manh Hung)情報通信相は、ベトナムには新しいデジタルインフラが必要だと述べた。デジタルインフラは、非常に大容量で、超広帯域で、普遍的で、持続可能で、環境に優しく、スマートで、オープンで、安全である必要がある。MICは2024年、国内の5Gを商用化する。ベトナムの5Gはデータハイウェイのようなもので、デジタルトランスフォーメーションの大きな機会と考えられる。
通信機器大手のエリクソン(Ericsson)社は、2025年までに5GがベトナムのGDPに7.3~7.4%貢献する可能性があると推定している。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部