シンガポール首相府(PMO)は4月17日、ヘン・スイキャット(Heng Swee Keat)副首相兼経済政策調整相がファウンダーズ・フォーラム・アジアに出席し、スピーチを行ったことを発表した。
スピーチの概要は以下の通りである。
「シンガポールは、国の大きさやイノベーションの数(イノベーションノード)の規模を他国と比べると、大きいわけではありません。私たちは、単に規模だけで競争することはできないことを知っています。そのため、小ささを強みにしながら、常にオープンで外向きの姿勢をとり、国内外から志を同じくするパートナーを見つけ、共にチャンスを広げていくことに重点を置き、さまざまな取り組みを行っています。1つ目は、すべての企業、特にスタートアップの成長をサポートする強力な研究やイノベーション、企業のエコシステムを開発することです。例えば、シンガポールではResearch(研究)、Innovation(イノベーション)、Enterprise(企業)にまたがる、RIEエコシステムを積極的かつ包括的に展開し、最新の計画では、280億シンガポールドルを拠出しています。2つ目は、スタートアップやビジネスがスケールアップできるよう地域内外との強力な連携を活用することです。シンガポールは主要な東南アジアまで飛行機で3時間以内に向かうことができ、さらに、各国との様々な協定なども結んでいます。これらにはグローバルアジアにおける様々な企業や研究所などの接点としての役割を果たそうという思いがあります。
グローバル競争の激化により依然として厳しい状況にありますが、特にアジアや東南アジアでは、スタートアップが成長し、規模を拡大する機会がまだまだたくさんあります。スタートアップは、統合されたイノベーションエコシステムと新しい市場との強力なつながりの恩恵を受け、規模を拡大し、成長することができます。シンガポールは、グローバルアジアの接点として、スタートアップや創業者がこれらの新しい機会を活用し、次の成長を達成するための良い場所として機能することができます。このフォーラムが皆さんに有益な洞察を与え、シンガポールが提供できるものについて学ぶ機会になることを願っています」
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部