2024年05月
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ココナッツビネガー製造農家へ助成金を交付 フィリピン科学技術省

フィリピン科学技術省(DOST)は、ソルソゴンにある事務所(DOST-Sorsogon)を通して、バルセロナ町の農民組合に対し、ココナッツウォーターを原料としたビネガーの生産に対する助成金を交付したと発表した。国営フィリピン通信社(PNA)が4月18日に伝えた。

DOST-Sorsogonから助成金を授与されるバルセロナの自治体職員
(Photo courtesy of DOST-Sorsogon)
(出典:PNA)

DOST-Sorsogonの所長であるサンドロ・ノゲラ(Sandro Noguera)氏は、PNAの電話インタビューに次のように答えた。

「DOSTによる52万フィリピンペソの助成金は4月16日、バルセロナの地方自治体(LGU)に交付されました。この助成金により、バナナ・ラカタン栽培者協会(BLCA)にアセテーター(食酢発酵設備)1台が調達される予定です。この新技術により、5カ月必要だった酢酸発酵が1~6日に短縮でき、より早く、より多くのビネガーを製造できるようになります。BLCAはこれまで、ココナッツの実を乾燥させたコプラを生産する際、副産物として年間、約40,374Lのココナッツウォーターを利用することなく廃棄していました。この支援により、ココナッツビネガー生産量が増え、農家の収入の増加にも繋がります。アセテーター導入の初年度売上は、158万フィリピンペソから288万フィリピンペソへと82.15%の増加を見込んでおり、この新技術によりバルセロナに5人の雇用が創出されることになっています。

DOST-Sorsogonは、農民組合の78名に対して、発酵や計算、食品安全や分析など、アセテーターの適切な使用に関する技術トレーニングを行うことにしています。私たちは、農民組合のアセテーターの運用に関して、毎月モニターし、プロジェクトの期間である3年間、彼らを支援していきます」。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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