2024年05月
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ベトナム、AI産業のための法整備の構築を急ぐ

ベトナム情報通信省(MIC)は4月25日、国内の人工知能(AI)産業の発展を早急に行うため、法整備を進めていることを発表した。

ベトナムは、リスクを最小限に抑えながらAI産業を力強く発展させるため、AIに関する政策を必要としている。2021年1月26日付の首相決定127/QD-TTgでは、2030年までのAI研究や開発、応用に関する国家戦略が公布された。そこではAIに関する法整備の構築がハイライトの1つとなっている。

ベトナム科学技術省(MoST)の副大臣であるグエン・ホアン・ジャン(Nguyen Hoang Giang)氏は、「実用的なニーズを満たすためオープンな環境を構築する必要があるが、AIのマイナス面も考慮し、ベトナムの慣習や文化に従って開発されなければなりません。デジタル技術の開発は、責任と倫理を密接に関連させて進める必要があります」と語った。MoSTは、デジタル技術の新たな開発空間を創出し、それを新たな生産力や資源、要素、原動力に変えるため、デジタル技術産業に関する法律を国会に提案することを政府に報告している。

MICのナショナル・デジタルトランスフォーメーション局のグエン・フー・ティエン(Nguyen Phu Tien)副局長は、「MICはテストフレームワーク(サンドボックス)に関するデータの確立と共有に関する追加の法的文書を完成させることを任されています。このテストフレームワークの利用が期待される潜在的な分野を想定し、AIテストを実施するための法的フレームワークを備えた空間を作り出す任務を負っています」と述べた。MoSTは、2030年までにAIの研究や開発、応用に関する国家戦略を承認するよう政府に提案している。

MoSTのチャン・アイン・トゥー(Tran Anh Tu)副局長は4月10日、ハノイで開いた同省の四半期記者会見で、こうした動きはベトナムのAI産業を後押しし、明るい話題をもたらすと語った。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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