2024年07月
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AI研究所の設立推進、東南アジアのハブを目指す タイ・チュラロンコン大学

タイのチュラロンコン大学は6月14日、同大学長代理が、チュラロンコン大学をタイのトップクラスの人工知能(AI)研究拠点として整備し、AI研究における東南アジアのハブになることを目指すことを打ち出したと発表した。

AI研究所の設立は、チュラロンコン大学副学長代理(学務・コミュニケーション・同窓会関係担当)のパリチャート・スタピタノンダ(Parichart Sthapitanonda)教授と共に、スパチャイ・チュエンジットウォンサ(Supachai Chuenjitwongsa)助教と学長補佐代理のヴォラポル・ジャルーンヴァニチュクン(Vorapol Jaroonvanichkul)博士が、工学、芸術、医学、法学、科学、経済学などの国際的なAI専門家と協力して取り組みを進めている。この専門家チームは、AIの基礎と技術、AI教育、AIソリューション、AI産業への影響と倫理、AIガバナンス、ビジネスと経済におけるAIなど、AI研究に関連した政策を多面的に進め、国際的なAIアライアンスを構築する戦略を取る。

チュラロンコン大学の学長代理であるウィラート・プリワット(Wilert Puriwat)教授は、「チュラロンコン大学のAI研究所の設立を加速させるポイントは、国際的な基準にのっとり、地域のニーズを取り込むメカニズムに焦点を当てることです。私たちはコミュニケーションを通して、AI開発における学生の参加を促すことを目指しており、タイ国民の英語学習に使えるシステムと高等教育の知識を網羅した教育分野の大規模言語モデル(LLM)に対して投資します。こうした取り組みにより、チュラロンコン大学は、高い専門性を持った社会のニーズに応えることができるAI大学として位置づけらます。また、ASEAN地域におけるAIハブとしての役割が強化されます」と述べた。

またAIニーズの対応について、副学長代理のパリチャート教授は、「チュラロンコン大学は、国内外で認められたさまざまな学問分野のAI専門家を擁しており、万全の準備を整えています。彼らは、今後2カ月以内に明確な成果を出し、タイのAI開発が国際舞台で利益をもたらすよう準備を進めます」と述べた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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