2024年08月
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メディア対象のバントッグ賞を復活、科学コミュニケーション推進 フィリピン

フィリピン科学技術省(DOST)は7月19日、「科学コミュニケーションによる発展の推進」をテーマに、メディアと科学コミュニケーションを対象としたバントッグ賞(Bantog Awards)を復活させると発表した。

科学技術情報発信におけるメディアの役割の重要性を強調するDOSTレナート・ソリダム(Renato U. Solidum)科学技術相
(出典:DOST)

DOSTの科学技術情報研究所(DOST-STII)での記者会見で、DOST関係者はメディア関係者やコンテンツ制作者に対し、2024年9月10日に予定されている授賞式に向けてサイエンスストーリーの投稿を呼びかけた。

DOSTの技術移転・コミュニケーション・商業化担当補佐官であるナポレオン・ファニージョ・ジュニア(Napoleon Juanillo Jr.)博士は、科学技術(S&T)に関するストーリーを通じて人々の意識を高める上でメディアの重要性を強調し、「バントッグ賞が科学コミュニケーション実践者のエコシステムを構築する道を開くことを期待しています」と述べた。

レナート・ソリダム(Renato U. Solidum)科学技術相は、メディア関係者やコンテンツ制作者がDOST、科学者、技術者などの科学技術情報源と一般市民をつなぐ橋渡し役であると例え、「メディアは一般市民に情報を提供する力があり、科学リテラシーを強化する上で重要かつ信頼できるパートナーであり続けています」と述べた。

また、ファニージョ博士は優れたサイエンスストーリーの3つの重要な要素について次のように説明している。1つ目は、人々が共感でき親近感を持てること。2つ目は、結論だけでなく科学的プロセスが説明されていること。3つ目は、生活、健康、幸福に影響を与える人々が価値を置くストーリーであること。

2018年の初コンテストの際はカテゴリーが4つしかなかったが、今年は科学技術を伝達する多様なプラットフォームに対応するために10のカテゴリーで再開される。また、メディアライター、記者、特派員、情報担当者、メディア組織だけでなく、個人ブロガーやソーシャルメディアコンテンツ制作者も評価の対象となる。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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