【ジャカルタ共同】昨年9月の火災で展示棟の一部が焼け落ちて休館していたインドネシア首都ジャカルタの国立博物館が15日、再開した。旧宗主国オランダから返還された13世紀の石像4体を初公開。火災で損傷した文化財も展示している。
4体はヒンズー教のシバ神の乗り物とされる牛の石像や仏教由来の石像。ジャワ島東部で13世紀に栄え、両宗教が共存したシンゴサリ王朝の寺院などからオランダ植民地時代に奪われ、9月にインドネシアに戻った。
火災では先史時代の文化財など902点が損傷した。焼け跡が生々しく残る展示室を初公開。黒焦げとなった仏像など回収できた一部を展示し、保全の様子を説明している。
初公開された13世紀の石像=11日、インドネシア・ジャカルタの国立博物館(共同)