タイのチュラロンコン大学は9月19日、チュラロンコン大学とチュラロンコン病院が開発した放射性ヨウ素を用いた甲状腺がん患者の治療を支援するスマートロボットの開発が評価され、タイ公共サービス(TPSA)賞2024を受賞したことを発表した。
チュラロンコン大学医学部放射線学科のカナウンニット・キングペッチ(Kanaungnit Kingpetch)准教授と彼女の研究チームによって進められたスマートロボットプロジェクトは、ヘルスケアにおける革新的なソリューションとなるロボットを開発した。ロボットは「Nong Happy」と名付けられ、放射性ヨウ素を使用した甲状腺がん治療のために、医療専門知識と高度な工学技術を組み合わせて開発された。
このプロジェクトは、タイ赤十字傘下のチュラロンコン病院とトゥルー・デジタル・グループとの共同開発で、患者と医療スタッフの双方が直面するニーズと課題に取り組むことに注力し、特定の医療ニーズを満たすように設計された使いやすいプロトタイプを作り出した。
このロボットの主な特徴は、患者ケアの強化、遠隔医療相談、患者の快適さと安心を確保するための継続的なサポートなどである。ロボットのデザインはヒューマナイズをコンセプトとし、共感的で患者中心のケアを重視している。内蔵カメラとアンドロイド・タブレットを搭載したNong Happyは、患者に癒やしと安心な環境を作り出し、治療中も笑顔と快適さを提供している。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部