2024年10月
トップ  > ASEAN科学技術ニュース> 2024年10月

若者にブロックチェーンの可能性を伝えるフォーラムを開催 フィリピン

フィリピン科学技術省(DOST)は9月23日、第2回国立青少年科学技術革新フェスティバル(NYSTIF)の一環として「ASTIg Tech Talks Season 2: 若手イノベーターのためのブロックチェーン(Blockchain for Young Innovators)」と題する技術フォーラムを開催したことを発表した。

最初の講演者ロクサンヌ・S・アビニャンテ(Roxanne S. Aviñante)氏からの質問に答える学生参加者
(出典:PNA)

フォーラムは若者へのソリューションの提供と機会の開拓というNYSTIFのテーマに沿ってブロックチェーンの可能性や魅力を若者に伝えることを目的とした。

フォーラムの最初の講演者として、DOSTの先端科学技術研究所(ASTI)のシニアサイエンスリサーチスペシャリストのロクサンヌ・S・アビニャンテ(Roxanne S. Aviñante)氏が登壇し、学生参加者にブロックチェーンの概念を紹介した。彼女はまた、AI、サイバーセキュリティ、ビッグデータ、クラウドコンピューティングと並んでブロックチェーンもまた高い需要と関心を集め、関連する求人倍率が高いことにも言及した。

2つ目のトピックとしてNFT(non-fungible tokens)に焦点が当てられた。サイエンスリサーチスペシャリストのI マーク・ジェローム・T・トゥラリ(I Marc Jerome T. Tulali)氏はNFTがブロックチェーンに保存されたデジタル資産またはトークンであり、それぞれがアートワーク、デジタルコンテンツ、メディアなどのユニークな価値を創造すると説明した。

また、オンラインアイデンティティのセキュリティについてアビニャンテ氏は、DOST-ASTIが知的財産を管理するためのブロックチェーン・ベースのシステムによる自己主権アイデンティティのエンパワーメントを開発していることも明らかにした。トゥラリ氏は従来の投票システムがしばしば透明性に欠け、国民の不信を招いたことに触れ、改ざん防止、透明性、エンドツーエンドの検証機能、分散化を備えたブロックチェーンはこれらの問題に効果的に対処できると強調した。

最後にトゥラリ氏は学生参加者にこの分野についてより深く学ぶためにオンライン教育コースを勧めた。また、キャリアの例としてブロックチェーン開発者、ブロックチェーンアーキテクト、NFTアーティスト、ブロックチェーン研究者などを紹介した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

上へ戻る