タイ国立科学技術開発庁(NSTDA)は10月16日、NSTDA傘下の国立金属材料技術研究センター(MTEC)の研究員2名が10月2日に開催されたASEAN循環経済フォーラム(ACEF)2024において講演を行ったことを発表した。
(出典:NSTDA)
このイベントは、バンコクにあるクイーン・シリキット・ナショナル・コンベンション・センターで開催され、ASEAN持続可能開発研究・対話センター(ACSDSD)が主催したものである。MTECの高度ポリマー技術研究グループのディレクターであるウィッチダ・ダウド(Witchuda Daud)博士と環境研究グループのリサーチスペシャリストであるキッティナン・アナンノン(Kittinan Annanon)博士は、招待講演者として参加した。
ダウド博士は、「ASEANにおける循環経済―地域統合と協力の可能性の活用」というフォーラムの中心となるテーマで、循環型経済(CE)への取り組みやCEのデザインソリューション、産業界や民間セクターと関わるためのベストプラクティスに関する自身の経験や洞察、展望をプレゼンテーションした。一方、アナンノン博士は、「エレクトロニクスの包括的な循環性―フルレンジの循環型戦略の活用」と題したパネルディスカッションに参加し、電子機器の環境負荷低減、政府による製品寿命延長と管理の促進、製品の安全性の確保、社会的責任に関するプレゼンテーションを行い、意見交換を行った。
ACEFはASEANの政策コミュニティにとって、重要な年次会合である。ACEFはASEAN各国の政策や地域イニシアチブを通じて、CEを促進するための戦略について協力するためのプラットフォームである。また、このフォーラムでは、持続可能な開発のあらゆる側面に影響を与える気候変動の広範な影響を調査するため、ASEAN経済共同体(AEC)の政府代表者やASEAN事務局であるASEC当局者も集まった。ACEFは、CE、ASEAN統合、協力、利害関係者の関与、政府機関からの幅広い参加に重点を置いたフォーラムである。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部