タイ国立科学技術開発庁(NSTDA)は、NATDAとタイ高等教育・科学・研究・イノベーション省(MHESI)がEU-ASEAN地域対話文書・強化版(E-READI)の協力により、第3回ASEAN地域研究インフラ(RRI)タスクフォースワークショップを開催したことを発表した。
(出典:NSTDA)
このワークショップはスイスホテル・バンコクで開催され、ASEAN RRIタスクフォースのメンバーを代表とするASEAN加盟10カ国の全てから参加があった。ワークショップの主な目的は、4つの主要テーマに焦点を当て、ASEAN RRI戦略を洗練させることであり、参加者は、E-READIの専門家による意見を参考に戦略の草案の完成に向けて取り組んだ。
このイベントには、研究インフラのための欧州戦略フォーラム(ESFRI)の議長であるホセ・ルイス・マルティネス(José Luis Martínez)教授がオンラインで参加し、国や地域などあらゆるレベルでのコラボレーションの重要性や、研究インフラストラクチャの進歩においてパートナーシップが果たす重要な役割についての洞察が共有された。この会議は、ASEAN地域の持続可能な研究インフラ戦略の策定における重要なマイルストーンであり、将来世代の研究者に利益をもたらすことを約束するものである。
また、このワークショップでは、4人の若手研究者から研究インフラの将来像についての提案があり、2050年の研究インフラについてアイデアが発表された。その中から最終的にタイとフィリピンからの発表者2名が選ばれ、オーストラリアのブリスベンで開催される「研究基盤に関する国際会議(International Conference on Research Infrastructures: ICRI 2024)」にて発表の機会を得ることとなった。こうしたイベントは、ASEANが研究インフラの強化と地域全体のイノベーションの促進に尽力していることを強調するものである。
(2024年12月3日付発表)
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部