2025年02月
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WIPOグローバルイノベーション指数、54位に上昇 インドネシア

インドネシア国家研究イノベーション庁(BRIN)は1月22日、BRINによる政府研究機関の統合が、インドネシアのグローバルレベルの競争力指数に大きな影響を与えたと発表した。

この発表は、ジャカルタのB.J・ハビビ・ビルで1月22日に開催された、「国を築くための研究・イノベーションの変革」をテーマにした2024年の研究・イノベーション成果博覧会イベントで公表された記念すべき成果である。

BRINのラクサナ・トリ・ハンドコ(Laksana Tri Handoko) 長官は、BRINの研究機関統合の成果の1つとして、世界知的所有権機関(WIPO)が公表するグローバルイノベーション指数(GII)におけるインドネシアの順位が上昇し、現在54位にランクされたことを挙げた。この順位は、2021年以前の87位前後と比較し、かなり上昇したと言える。これに加えて、BRINは科学研究関連の省庁や機関が世界で最も多く統合した機関として、インドネシア世界記録博物館(MURI)に登録されたと発表した。

この成功は、地域社会が直接的に実感できる製品など、研究の最終結果だけでなく、優れた研究エコシステムの構築にも力を注いだ結果である。同長官は、「私たちは、BRINだけでなく、大学や業界、地域社会を対象とした人材能力開発のためのスキームを改善しています」と説明した。

BRINは、組織の統合だけでなくインフラの統合に関しても、共同利用システムであるELSAを運用し、研究とイノベーション活動を支援する先進的な電子サービスを提供している。2022年から導入している競争に基づく資金調達スキームも良い結果を示し始めている。

同長官は、このイベントで、国の発展の柱の1つとして食糧とエネルギーの自給自足を掲げる、プラボウォ・スビアント (Prabowo Subianto) 大統領のアスタシタ・プログラムへの全面的な支援を表明した。また、「私たちが取り組んでいることは、食糧とエネルギーの自給自足という大統領の壮大なビジョンと完全に一致しています」と述べ、BRINの目指す研究の方向性が大統領の掲げるテーマに一致していることを強調した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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