2025年04月
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「すべての人のためのデジタルリテラシー」イニシアチブを発足 ベトナム・ハノイ工科大学

ベトナムのハノイ工科大学(HUST)は3月26日、「すべての人のためのデジタルリテラシー」イニシアチブの発足式を開催し、出席したファム・ミン・チン(Pham Minh Chinh)首相から関連するデジタルプラットフォームについての紹介があったことを伝えた。

本イニシアチブは、デジタル経済・社会・市民権を包括する完全なデジタル国家を目指したベトナムのデジタル変革プロセスであり、国民全体を対象としたデジタルスキルの普及を目指している。同首相は「この変革は簡単ではありません。しかし、だからこそHUSTが重要なのです」と述べ、同大学が技術的な解決策を提供し、デジタル変革を先導していく存在であることへの期待を表明した。HUSTのフイン・クエット・タン(Huynh Quyet Thang)学長も「本学の教職員と学生は、本イニシアチブを率先して推進していきます。学内のあらゆる資源を動員し、効果的に実施します」と述べ、大学としての全面的な支援を表明した。

このイニシアチブと並行して、レ・タイン・ロン(Le Thanh Long)副首相は3月25日付で、HUSTをアジアをリードする高等教育機関へと発展させるための「決定第663/QD-TTg号」にも署名した。同計画では、HUSTがAI(人工知能)、サイバーセキュリティ、ブロックチェーン、半導体、ロボティクス、エネルギー、バイオテクノロジー、先端材料といった戦略的分野・産業分野で、国内外で中心的役割を果たすことや、人材育成、研究、イノベーションの拠点になることなどが期待されている。

同大学は2035年までに科学技術や工学分野でベトナムのトップ研究・イノベーションセンターとなり、アジアの上位100~150大学に入ることを目指している。2045年までには世界的にも科学技術・イノベーション分野で高く評価され、工学・技術分野でアジアのトップ100大学になることを掲げている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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