2025年05月
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ノボノルディスクとイノベーションによる肥満管理で提携 タイ・チュラロンコン大学

タイのチュラロンコン大学は4月8日、同大学医学部やチュラロンコン王記念病院、タイ赤十字社が、「チュラロンコン×ノボノルディスク:イノベーションによる肥満管理の向上」と題するプロジェクトを通じて、タイのノボノルディスクファーマ(Novo Nordisk Pharma)社と提携したことを明らかにした。

このプロジェクトの立ち上げイベントが2025年4月3日、同病院で開催された。プロジェクトの目標は、デジタル技術を統合してコミュニケーションを改善し、肥満の予防と管理に関する迅速で正確で信頼性の高い情報の提供を通じて、肥満患者のケアを強化することである。

同大学医学部長でチュラロンコン王記念病院院長のチャンチャイ・シッティポン(Chanchai Sittipunt)准教授は、イベントの挨拶で、肥満の解決策の鍵は、人々を教育し、新しいイノベーションとテクノロジーを活用したケアの機会を強化することであると強調した。同准教授は、肥満患者が正常な生活に戻れるよう、すべての関係者に協力を呼びかけた。一方、ノボノルディスクファーマ社のジェネラルマネージャーであるエンリコ・カニャル・ブルーランド(Enrico Cañal Bruland)氏は、「このプロジェクトで著名なチュラロンコン大学と協力できることは大きな栄誉であり、専門知識やリソース、ネットワークを組み合わせることで、タイにおける肥満予防と管理に大きな変化をもたらし、影響を与えることができると確信している」と述べた。

チュラロンコン大学とノボノルディスクファーマ社は、バンコク都庁とともに、チュラロンコン王記念病院が主催する「肥満の100kmラン(100K Obesity Run)」に関するイベント認知度の向上や、「肥満と闘うための持続可能な未来を推進する都市の役割と協力的な取り組み(The Role of Cities and Collaborative Efforts to Drive a Sustainable Future to Fight Obesity)」への参加など、肥満対策のさまざまな取り組みに協力している。

持続可能な肥満管理には、政府や民間、学術機関を含めたすべてのセクターの協力が不可欠である。この立ち上げイベントでは、効果的で包括的な肥満の管理戦略を策定することが強調された。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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