ベトナム科学技術省(MoST)は4月28日、石破茂(Ishiba Shigeru)首相がハノイを訪問し、ファム・ミン・チン(Pham Minh Chinh)首相と公式会談を行い、ベトナムと日本の協力強化に向けた了解覚書(MoU)を締結したと発表した。
両首脳は、包括的戦略パートナーシップを強化するため、政治、経済、安全保障、科学技術、グリーントランジションの5分野で協力を深化させる方針で一致。両国は外務次官級の戦略的パートナーシップ対話メカニズムを、外務・防衛次官級の2+2対話に格上げし、2025年に初会合を開催することで合意した。また、戦略的インフラプロジェクトに向けた次世代ODA協力を推進し、実質的かつ効果的で持続可能な投資・貿易協力を強化することについても合意した。
石破首相は、日ASEAN科学技術・イノベーション協働連携事業(NEXUS)を通じて、ベトナムにおける半導体分野の共同研究プロジェクトや博士課程の育成を支援することを表明した。また、アジアエネルギートランジションイニシアティブ(AETI)およびアジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)の枠組みの中で、200億ドル超規模のエネルギートランジション分野における15のプロジェクトを実施したいと表明した。そのほか、食料・農業分野、投資分野、人材育成、自然災害や気候変動への対応協力、人や文化の交流、在日ベトナム人、国際問題、アジア太平洋経済協力(APEC)などについての議論が行われた。
会談終了後、両首脳は両国の各省庁や機関間の重要な協力文書の署名式に立ち会った。具体的には以下の通りである。
締結されたMoUと協定:
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部