2025年06月
トップ  > ASEAN科学技術ニュース> 2025年06月

岸田前首相率いるAZEC訪問団、マレーシア日本国際工科院を表敬訪問

マレーシア工科大学(UTM)は5月7日、UTM傘下のマレーシア日本国際工科院(MJIIT)が、日本の岸田文雄(Kishida Fumio)前首相率いるアジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)訪問団の表敬訪問を受けたと発表した。

AZECの訪問は、マレーシアと日本の永続的な友好関係と、持続可能で脱炭素化社会の実現に向けた東南アジア諸国連合(ASEAN)との取り組みを再確認するものである。この訪問団は、国会議員、駐マレーシア大使、主要省庁の高官、国際協力機構(JICA)マレーシア事務所長らで構成され、UTMクアラルンプール校学長代理であるシャムスル・サヒブディン(Shamsul Sahibuddin)教授やMJIIT学部長のヌルラクマル・アブ・フサイン(Nurulakmar Abu Husain)准教授、MJIIT執行委員らに迎えられた。

サヒブディン学長代理は歓迎の挨拶で、マレーシアと日本の旗艦協力として設立されたMJIITが、10年以上にわたり日本の工学的価値を体現し、地域の卓越した学術や研究に貢献してきたことを強調した。MJIIT の中核研究分野であるグリーンテクノロジーや水素エネルギー、廃棄物発電システム、持続可能なインフラなどは、低炭素開発とエネルギー転換における地域協力を推進するという AZEC の使命と密接に関連している。

AZECは訪問中、藻類・バイオマス研究室をはじめ、MJIITの主要研究施設を視察した。また、日本とマレーシアの研究開発協力の成功のモデルとなっている株式会社ユーグレナ(Euglena Co., Ltd)社との共同イニシアチブであるユーグレナ-UTM サテライトラボを訪問した。さらに、フサイン准教授は、災害対策・予防センター(DPPC)を初めとした日本との協力の可能性のある2つの戦略的センターをAZEC訪問団に紹介した。

フサイン准教授は、「この訪問が、AZECとMJIITの間で意味のある協働の始まりとなることを願っています。私たちは共に、ASEAN地域の低炭素で強靭で持続可能な未来に向けて、強力なパートナーシップを構築し、影響力のあるイニシアチブを推進できることを楽しみにしています」と述べた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

上へ戻る