2025年06月
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国連STIフォーラムで持続可能な開発目標への取り組みを発表 フィリピン

フィリピン科学技術省(DOST)は5月16日、DOSTのレナート・U・ソリダム(Renato U. Solidum Jr.)科学技術相が、国連本部で開催された持続可能な開発目標のための科学、技術、イノベーション(STI)に関する国連マルチステークホルダーフォーラムに参加するフィリピン代表団を率いて精力的に活動を行ったと発表した。

STIフォーラムでフィリピン声明を発表するレナート・U・ソリダム(Renato U. Solidum Jr.)科学技術相
(出典:DOST)

同相は、このフォーラムで開催された「持続可能で強靭で革新的な解決策の効果的な提供のための科学技術の活用」と題する閣僚級会議で、STIを活用して、パートナーの開発途上国とともに地域や国際社会に解決策をもたらすフィリピンの取り組みを紹介した。

会議におけるフィリピン声明では、DOSTのコミュニティ能力強化(CEST)プログラムによる地域コミュニティへの生計向上プログラムを含めた科学技術介入パッケージの提供や、DOSTのSmall Enterprise Technology Upgrading Program(SETUP)を通じた零細・中小企業(MSMEs)への技術支援を取り上げた。

同相はさらに、カンボジア、ニューカレドニア、バヌアツ、スリランカ、東ティモールとの食料イノベーション、栄養、生活に関する技術ニーズ評価や研修を含む南南協力の推進におけるDOSTやフィリピン技術協力評議会の貢献をアピールした。

このSTIフォーラムでは、「2030アジェンダに向けた持続可能で包摂的でエビデンスに基づいた科学技術ソリューションやイノベーションの推進と、誰一人取り残さないための持続可能な開発目標(SDGs)」というテーマに沿って、STIがSDGsの達成に果たす役割と貢献に関するプレゼンテーションとパネルディスカッションなども行われた。大きな利益のための科学に基づく集団的行動の呼びかけは、フォーラムで同相が発表したフィリピン声明に共通して繰り返されるテーマであった。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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